中小零細企業が挑むバルーンビジネス

バルーンには広告用バルーン(アドバルーン)とレジャーや競技用の熱気球、調査・研究用の気球がある。

【広告用バルーン】

広告用バルーンは通販等で購入できることから、既製品でなく独創的な形状のバルーンを販売しなければ収益を出すのは難しい。

飛行船型の巨大バルーンも販売されている。

【熱気球】

熱気球は信頼性の高さから外国製を使うのが一般的。熱気球の操縦を担うビジネスがあるが、定常業務とするには需要を開拓しなければならない。

牧場が乗馬教室をしているが、熱気球の操縦委託や自ら観光飛行を開催したりする傍らで操縦士養成講座を営むといった形になる。ハンググライダーやパラグライダーと併設しての熱気球飛行でスカイスポーツの事業の幅を広げられる。

熱気球の難点はハンググライダー等と比較してバーナーに使うガスボンベなど運航コストが高いこと。

熱気球は離着陸地に気球を広げられる場所の制約もある。

【高高度用バルーン】

調査・研究用の気球は成層圏やオゾン層など高高度まで到達することができる。

高性能なカメラを搭載すれば宇宙から地球を望む3D映像を撮影でき、宇宙をテーマにしたバーチャルリアリティ・コンテンツを制作できる。

これも工科高校(工業高校)や高等専門学校が単発の実験で成功している。

ロケットや人工衛星を使わない低コストの成層圏ビジネスを生み出せば、後発が追従するまでの間の有利なコンテンツ販売ができる。

 

【総括】

バルーンビジネスは体験型とコンテンツ型に大別できる。

熱気球のように実際に搭乗して飛行を体験するものと高高度バルーンで撮影してそのコンテンツを加工・販売するものである。後者のコンテンツビジネスはノウハウ構築を含めて、未開拓の分野といえる。

 

【補足】

零細企業は俗称で、私は小規模事業者と同義語と考えています。

小規模事業者とは、中小企業基本法では商業・サービス業で従業員5人以下、製造業等で従業員20人以下です。

 

政令により小規模企業の範囲が拡大されていて、サービス業の中でも宿泊業と娯楽業は従業員20人以下となっています。